胸骨・肋骨・胸椎 1

制作しているユニコーンの骨格は、基本的に馬の骨格を模倣している。助骨、胸骨、胸椎の順に制作を進めていて、助骨は胸骨に繋がる真助が8、胸骨には繋がらず一つ前の助骨に繋がる仮助が10の、計18対ある。助骨と胸骨を繋ぐのは助軟骨で、助軟骨と助骨の継ぎ目は蟹の足みたいになっている。
助骨は後で助間筋がつくのを想像しながら造形する。最初は胸骨・助軟骨・軟骨・胸椎をすべて一塊に作業を進めていたが、後々人工呼吸器を接続したとき肺の膨らみに従って助骨が動くようにしたいと思い、ある程度形が定まったところでそれぞれを切り離すことにした。胸椎は可動性がほぼないらしい。言われてみれば自分の胸椎もそうかもしれない。胸椎も18個を一塊にしようと思っていたが、椎間円盤も作りたいのでそれぞれ切り離す。椎間円板には硬化後もやわらかく動きに遊びがある素材を使用する予定。
自分の肺が膨らむのは、呼吸筋が助骨を広げ、その力によって肺が膨らみ空気が入るのだと知った時はすごく驚いた。空気が入るから肺が膨らむんだと思っていたけど、肺が膨らむから空気が入るのだ。すごい。確か前作で人工呼吸器について調べていたとき、看護学生用の教本みたいな本で読んだ。もし自分から膨らんで萎む筋肉のような素材があれば、そういう作品も作ってみたい。

胸椎の形がいまいち把握しにくかったので、東京駅にあるインターメディアテクに馬の骨格標本を観に行く。すごく大きな馬で、展示の仕様上頭蓋骨や頚椎のほうはよく見えないが、胸椎と助骨の繋がり方などよく観察できた。ユニコーンの生態を頭に浮かべながら、馬との違いが骨格に出るとしたらどういう部分かイメージしつつスケッチ。写真撮影禁止だったので、スケッチで目が鍛えられる。胸骨と助軟骨は無かった。。
ギャラリーや美術館や博物館に行くと、もらった会場図なんかにスケッチするのが癖になっている、落書き程度だけど、いろんな発見があって面白い。こそこそしながら描いているけど、それでも下手なスケッチを周りに見られてしまうのは恥ずかしいというか申し訳ない気持ちになる。インターメディアテクは行きやすいし展示品も良くて楽しい場所だった。

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beyonce – Halo
Ed Sheeran – I see fire (ホビットみた)
Jungle Book – The Bare Necessities